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ITベンダー選定で企業が犯す七つの失敗(と、その回避法)

ITベンダー選定で企業が犯す七つの失敗(と、その回避法)

失敗したITプロジェクトが技術力不足で失敗することは、ほとんどありません。原因は曖昧な合意、噛み合わない期待、そして発注側に責任者がいないことです。

以下の七つは、家族経営から大企業まであらゆる規模で繰り返されます。幸いなのは、すべて契約前に防げることです。そして契約前こそ、あらゆる修正が最も安く済む段階です。

1

最も安い見積もりを選ぶ

最安値はたいてい三つのうちどれかを意味します。想定より範囲が狭い、品質が削られている、あるいは意図的に安く入り、後の変更依頼で利益を回収する計画である、のいずれかです。

処方箋: すべての見積もりを工程別に分解させます。調査、設計、開発、テスト、データ移行、研修、保証。分解できない見積もりはたいてい検討されておらず、検討されていない部分は後の請求書になります。

2

完了の定義を書かない

紛争の最大の原因です。発注側は「全社が滞りなく使えている状態」を完了と考え、ベンダーは「機能一覧を納品した状態」を完了と考えます。この二つは数ヶ月離れていることがあります。

この一文を契約書に入れてください: 「本作業は、自社の実データを用いて業務X・Y・Zを14営業日連続で、業務停止を伴う不具合なく実行できた時点で完了とする。」この一文が潜在的な紛争の九割を消します。

3

ソースコードとデータの帰属を決めない

多くの企業はベンダーを変えたくなった時に初めて気づきますが、その時点で交渉力はゼロです。契約前に答えるべき問いは二つ。自社向けに書かれたコードは誰のものか、関係が終わったとき全データをどう取り戻すのか。

カスタムコードの帰属を契約書に明記する。
契約終了時のファイルと文書の引き渡し条項を置く。
サーバー、ドメイン、外部サービスのアカウントを自社名義にする。
標準形式でのデータ書き出しが、懲罰的な費用なしに可能であること。
4

社内のプロジェクト責任者を置かない

この役割はベンダーには代替できません。決める権限を持ち、業務を理解し、実際に時間が配分されている人が自社に必要です。空席のままだと意思決定が数週間止まり、その待ち時間が請求されます。

処方箋: その人物を契約書に明記し、週あたりの投入時間と、不在時の代理者まで決めます。大げさに見えますが、順調に進むプロジェクトにはほぼ必ずこの役割の人がいます。

5

課題解決ではなく機能を買う

機能一覧は提案を比べる最も簡単な方法であり、だからこそ最も誤解を招きます。デモで印象的な機能が、現場が毎日触る機能であることは稀です。

処方箋: 機能一覧をシナリオ一覧に書き換えます。「レポート機能が必要」ではなく「毎週月曜の朝、店舗責任者が誰にも頼らずカテゴリ別の週次売上を確認できること」と書きます。シナリオは検証できますが、機能は約束されるだけです。

6

実データでの試用を省く

デモは常に滑らかです。データが整っていて、筋書きが選ばれているからです。問題が出るのは、システムが実データに出会ったときです。商品名の不統一、奇妙な過去取引、拠点ごとに異なる単位、これまで手作業で処理してきた例外。

契約前にこれを要求してください: 自社の実データの一部を使った限定的な試用を、実際に使う担当者自身が操作する形で行うこと。回りくどい理由で断られるなら、それは非常に価値のある情報です。

7

稼働後の費用を予算に入れない

システムは、建てたら独りで立っている建物ではありません。サーバー費用があり、セキュリティ更新があり、外部サービスの変更に伴う調整があり、そして決して途切れない小さな修正の流れがあります。

処方箋: 年間保守費用を最初に合意し、範囲を細かく定義します。何が含まれ、何が新規作業として扱われ、障害時の応答時間はどれだけか。

契約前の短いチェックリスト

必要なもの重要な理由
工程別に分解された見積もり途中で隠れた費用が出るのを防ぐ
測定可能な完了定義いつ終わるかの争いをなくす
コードとデータの帰属条項将来の交渉力を守る
氏名まで決めた社内責任者意思決定を宙づりにしない
機能一覧ではなく利用シナリオ約束ではなく検証ができる
実データでの試用支払い前に問題を表に出す
年間保守予算引き渡し後の放置を防ぐ

よくある質問

取引実績のないベンダーをどう評価しますか?
二つを求めてください。同規模・同業種の顧客リファレンスと、営業だけでなく実際に手を動かす技術者との直接の対話です。技術をどう説明するかは、たいていそのまま仕事の進め方に表れます。
大手のほうが良いのですか?
規模は決め手ではありません。実際に手を動かすのは誰か、決められる人にどれだけ早く届くかが重要です。大手は事務的な安心を、小規模は速度と関与の濃さをもたらす傾向があります。
着手金はどれくらいが妥当ですか?
一般的なのは、暦日ではなく検証可能なマイルストーンに紐づいた分割払いです。全額前払いも全額後払いも避けるべきです。
途中で要件が変わったら?
変更は当然起こるものとして扱います。変更依頼の出し方、承認者、費用と日程への影響の算定方法を、最初に取り決めてください。
契約前にセカンドオピニオンが必要ですか

MDHは、企業が決定を下す前に要件範囲や技術提案をレビューする依頼をよく受けます。後から追加費用になりやすい箇所を具体的に指摘します。

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